別冊マーガレットと日常

別冊マーガレットの感想や日々おもうことを書いています

カラスと亀の仁義なき戦い

この記事はアニマルドキュメンタリー兼、仕事辞めるのを亀に後押しされた話です( ̄ー ̄ )

数日前のよく晴れた朝、自宅近所の川辺を散歩していた時のこと、
見慣れない光景が視界に入った。

川の堤防道路(下の画像を参照)で、カラスと亀がじりじりと対峙していたのだ。
無防備に散歩していた亀は、カラスにとって格好のターゲットだったのだろう。
今に仕留めたるぞ、とカラスが亀ににじり寄っているところだった。

こういうイメージです。写真は「イラストAC」(ZAWAICHI様)より
やじうま根性をくすぐられ、足を止めてその様子を見ることにした。

カラスは間合いを取りながら亀に顔を寄せて
甲羅の穴、手足と顔の穴にクチバシでジャブを入れる。
無闇にパンチを繰り出すのではなく、数秒おきに。間合いがまさにボクシング試合の序盤という感じ。
カラスは相手の戦闘力を測りながら確実に勝とうとしていた。

亀の方が圧倒的に不利に見えた。 じっと全身を甲羅に引っ込めているだけでは、カラスの長いクチバシによる攻撃は免れないし、 かといって逃げようと顔や手足を出した瞬間にカラスのクチバシが襲ってくる。

亀さん、逃げようがないのでは?とハラハラしながら
闘技場の観客よろしく、川の上方から成り行きを見ていたところ…

亀が、あっと驚く動きを見せてカラスに反撃した。

亀は何回めかのクチバシジャブを食らった瞬間、
勢いよく全身を回転させカラスに反撃したのだ!!(◎_◎;)
しかもジャンピング回転。固い甲羅で、飛び蹴りだ!

ガメラやん∑(゚Д゚)
飛距離はたぶん10cmにも満たないぐらいだったと思うけど
カラスを焦らせるには、十分効果的だったらしい。
(「こいつ意外とやるやんけ!」)

カラスは攻撃のペースを上げた。その度に「飛び蹴り」する亀。
でも、やっぱりカラスには敵わないんじゃ?
しかし!亀はカラスの猛勢に抵抗していただけではなかった。
ジャンピング回転する度に少しずつ、道路から川の方に近づいていたのだ。おおお…!!

そして何回目かの反撃ののち、ついに亀は川にダーイブ!!
試合のリングだった堤防道路と水面の高低差は1mぐらいか。
亀からするとバンジージャンプ級の高さじゃなかろうか、
ナイスダイビングをかまし、川に入水後も油断することなくスイスイと泳いで
逃げ去っていった。

しばらく亀の行方を目で追っていたカラスだったが、
もう俺の戦えるフィールドじゃねえよ、となったか
明後日の方角へバサバサと飛んでいった。

これにて亀の逆転勝利…!

いやー面白いものを見せてもらった〜(°▽°)

カラスと亀、彼らにしたらお互いの生(セイ)を賭けた切実な戦いだったのだろうけど、
こんな場面には遭遇したことがなかったので、かなり楽しんでしまった。(ごめん)

以上、関西郊外からアニマルドキュメンタリーをお送りいたしました。
微都会にも野生は息づいているなー、動物って興味深いなぁ、ということでした。

さてここからは、疑問とひとりごとです( ̄ー ̄ )

そう、上記の戦いを観戦後、ふと疑問に思ったのです。

あの亀はそもそも、なんであんな無防備に陸上を歩いてたんや…?

食料に困ってなくて、仲間もいるなら(亀たちはしょっちゅう身を寄せ合って甲羅ぼししている)
ずっと川の中にいたら良いんじゃないの?その方が安全なのだから。

カラスはしょっちゅう川の周り飛んでるし。カラスが敵やと分かってるやろうし。

どういう行動原理なん??ちょっと考えた。

…で、そういうことか、と。

きっと亀は、 「ここにありもしない未来の脅威」に怯える ということがないのだ。

「恐怖の可能性や不安で動けなくなってしまう」ということが、ないのだと思う。

だから、生来の「外に出たい、探検したい」という欲求のままに活動しているのだ。

一方で、私自身はどうだろう、と思った。

いつも、その「ここにありもしない未来の脅威」に怯えている気がする。

「不安な気持ち」は生存のための本能で、私を守ってくれている。

けど、心配事が事実であるのか?というと、事実でないこと、考えても仕方ないことの方が多い。

いちいち心配「しすぎている」のだと思う。

亀は、脅威と「戦い」はすれど、「この先の心配」はしない。

きっと亀は、「亀たるもの、こうでなければならない」なんて考えていない。当然のように、今という現実の中心にいる。

亀さんが偉いとか強いとかじゃなくて、生き物はもともと、そうやっていつも現実の中心にいるものなのだと思う。

昨今はマインドフルネスという言葉が広く浸透しているけれども、 野生の生き物は当然のようにそれを体現しているのだと認識して、
こういうことなんだなぁと腑に落ちたような感覚があった。

たしかに、幻想を見ることも、喜びや恐怖を妄想することも、悪いことではない。
生存や創造につながったりもする。

けど、不安が頭をもたげてしんどくなったら。否定も肯定もせずに、

それ、ほんま?

と自問するようにしたい。握りしめておく必要がないなら、手放す。

そして一歩、外に出るのだ!

お散歩する亀さんのことを思い出して。

その時の気持ちに素直になって、都度、行動を選択していけば良いのかな。

…うん。めっちゃ迷ってきたけどやっぱ、今の仕事、辞めよう( ̄ー ̄ )

ゴチャゴチャとたくさん書きましたが、亀さんに今後のヒントをもらったということでした。

ワイも我が人生、探検していくど〜